EARIN M-2 は全体的に見て EARIN の正統進化系と言って良い。 タッチ操作による再生コントロールや通話中のアクティブノイズリダクション、イヤホンの左右を区別しないインターフェースは洗練されており使いやすい。
一方で欠点が無いわけでは無い。EARIN M-2 は初代同様いくつかの点においてストイックな使い方をユーザーに要求する。
特にペアリングと、ペアリング後の内部挙動を理解することがスムーズな操作のために必要になってくる。そこで、バグ報告のついでに EARIN 社から聞いた情報を書き留めておく。
EARIN M-2 の接続フロー
EARIN M-2 の接続フローは以下の通りである。
- ケースから EARIN(単体)が取り出されると電源が入り、デバイスを探して接続する
- デバイスとの接続が完了すると、デバイスに他の EARIN が既に接続されているかを確認する
- 既に他の EARIN が接続されていた場合、自身の接続を解除し、既に接続されている EARIN に NFMI(近距離磁界誘導)で接続し直し、以後クライアントとして振る舞う
- 他の EARIN が接続されていなかった場合、マスターとして振る舞う。デバイスから送られてくる音声信号を、(もしクライアントが存在する場合)クライアントに NFMI 経由でリレーする
以上のフローを最初に実行するため、ケースから取り出したイヤホンを素早く両耳に装着した際に、最初片耳からしか音楽が聞こえないのは仕様である。NFMI 接続が確立すると両耳から流れるようになる。
ちなみに左右のイヤホンのどちらがマスターか知りたければ、音楽を再生しながら片方のイヤホンを耳から外すことでわかる。もし、まだつけている方のイヤホンの音楽が止まれば外した方がマスターであり、音楽が鳴り続けていたら耳につけている方がマスターである。
イヤーチップ
EARIN M-2 付属のイヤーチップが耳に合わず、遮音性が低かったため替わりのチップを探した。 内筒の直径を測ると 5mm だったので、同じ内径の Comply Ts-500 を装着したところ、遮音性もフィット感も最高になった。
バッテリー
電力消費量が左右非対称なので、マスターのバッテリーが先に無くなる。その結果音楽が途切れるが、今までクライアントだったもう片方のイヤホンがすぐさまマスターとして振る舞うようになるので、片耳で音楽を聞き続ける猶予が少しだけある。
ノイズ
現行品の不具合で、クライアント側に微細なホワイトノイズが乗っていることがある。 今週末に Android 向けのファームウェアアップデートが出るらしい。iOS 向けは 2 週間後になるようだ。 アップデートでこの問題が修正されるかわからないが、もし問題が続く場合、本社に送れば修理してくれるそうなので気になっている人はサポートに連絡を取ろう。